日本橋 三越 1963年

この年であったか記憶が定かで無いけれど、鉄道写真に混じってこんなのが写っていたから、当時は話題を呼んだ物だったのだろう。

お中元やお歳暮はもとより、人様への贈り物やお父さんの背広などなど、当時のデパートは暮らしに密着していて、何かと言うとデパートに連れて行かれた記憶がある。子供の私には極めて退屈な時間で、せいぜい食堂のお昼くらいしか興味が無かったのは仕方ないだろう。それから５０数年後の現代、デパートは私には全く無用の場所になった。買い物したのは、恐らく５年前くらい、中に入った事も恐らく数年前だろう。

兎に角、香水と食料品の臭いが混じる、独特の空気で、もうダメだから、中を通過すると近道でも敬遠したくなる。それでも、昔は否応無しに必要な存在だったが、今では特に生活に支障を来さない存在になったと言う事なんだろう。