semai92117’s diary

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ビジネス特急こだま 1963年

新幹線が走りだす前、東京と大阪を結ぶ最速列車は、こだま号だった。片道6時間だけれど、しようと思えば日帰りが可能になった事は、一泊か夜行列車の往復が必須だった

事と較べて画期的だった。だから、単に特急ではなくてビジネス特急と呼ばれて大好評だった。列車の高速化や速達化が本格的に始まったのは、こだま号の成功に依る所が大きい。切符は今風に言えばプラチナチケット。簡単には手に入らず、増発の要望が強くなり、遂には車両が不足し、偶々事故で被災した車両の修理期間中には、同じ型の車両が無くて、急行用の車両で代走する「替えだま」まで登場した。

高速化と速達化の努力は現在でも尚、各地に新幹線網を構築する形で続いている。

人々も慣れてしまって、3時間も乗ると時間が掛かり過ぎると不平を言う人が多くなり列車で旅する旅情や、途中は食堂車や各地の駅弁で食べる楽しみも薄れ、単なる移動手段になってしまった。

そして現代では、早いけど味気ない上に高額な鉄道は金持ちの乗り物、貧乏人は時間が掛かってもバスに乗る時代になった。庶民からすれば新幹線が出来る前の鉄道なら、安く、そしてバスより大分早く到着できた事は本当に皮肉な事だ。