宗谷本線
宗谷本線は旭川から稚内まで約260キロを結ぶ路線で、戦前は日露戦争終結時のポーツマス講和で一部が日本領土となった樺太への航路の連絡口として重要な幹線だった。
景勝地が多い北海道だけど不思議と沿線に景勝地が無く、樺太との往来を閉ざされた事もあって、戦後はすっかりローカル線になってしまった。
蒸気機関車を撮りに徘徊していた私に観光地は無縁で、周囲に全く木立の無い原野が広がる抜海、天塩川沿いの智東などで写真を撮った。当時は名寄、音威子府、幌延の各駅で分岐する線があって、オホーツク海側、日本海側、内陸へ短絡する多様な路線が張り巡らされていたが、全部廃線にされてしまって益々利用者を減らしているのが現状。
沿線で撮った想い出の写真を記録して置く。
サロベツ原野の向こうは日本海。利尻富士の裾野に陽が落ちる。勇知、抜海間の車窓から。鉄道電話の電線が邪魔をする
ホームに建てられた風雅な待合室。建てた職員の遊び心なのか。大幹線時代の名残か
智東駅
原野を走るC55型機関車 幌延にて
水量豊かな天塩川に沿って走る。